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死ぬまでに、新しいことがいくつできるか! 鉢植え、能のお稽古、俳句。今日も新しいことをするぞ、の毎日です。

更新日:2022年1月30日



あなたはNYのビジネスマン派?メキシコの釣り人派?その理由は?

メキシコの釣り人派:世の中の常識や基準に合わせて生きるほど、つまらないものはないですね。せっかくもらった命と人生は、自分の呼吸で生きたい。

そうしないと、自分は何だろうという答えが出ないままに死んでしまいますからね。死ぬときは、「ああ、おもしろかった!」とつぶやきたい。


今までの人生で一番贅沢だった時間は何ですか?

30代、人生初の海外出張でのこと。ロンドンでしたが、仕事が終わって、行きたいところはただひとつ。アビーロード。その頃は、スマホはなくカメラも持っていませんでした。で、クライアントにカメラを借りて、いざ、アビーロードへ。タクシーの運ちゃんに、ビートルズアビーロードと告げ。ありました、横断歩道。靴下を脱いで、歩道の上へ。通りかかったおばちゃんに、カメラを渡して撮ってもらいました。気分は、ジョンレノンと雲の上。しかししかし、フィルムが入っていませんでした、ガーン!でも、いまでもその光景と気分はしっかり残っています。天国まで持っていく時間ですね。記憶が心の贅沢を覚えています。


いくらでもお金をかけてもほしいと思うものは?

ありませんね。元来、「モノ」に興味がないので、収集癖もないし、高価なものを買おうとも思わない。身の回りはすっきりとしている方が気持ちい良いですね。お金という変なモノと等価交換?できるということ自体がおかしいのに、お金至上主義の世の中は、なんだか気持ち悪いです。


逆にお金をかけたくないものは?

すべて。たとえば、東北で震災被害を受けて、立ち上がろうとするおばちゃんたちが編んだバッグが3千円。ITで莫大に儲けた人たちが、宇宙へ行く費用が数億円。何でしょうね、このお金の基準は。お金をかけない方が、心が広がっていきやすいと思います。


お金をもらっても譲れないものは?

自分の価値観。どんなにギャラが高くても、価値観を曲げるような嫌いな仕事はしたくないし、しない。一度、その堰が崩れると、お金が価値観になってしまう。よく、立場が変わると人間が変わると言われますが、その理由はその人の弱さよりも、お金なのでしょうね。怖いですね、お金。


全てのことから解放される一日があるとしたら、何をする?

森へ行って、森の音を聴きながらの昼寝。海へ行って、波の音を聴きながらの昼寝。自然の音、匂い、感触。できれば、植物に戻ってみたい。


叶えたい夢はある?チャレンジしたいことはある?

死ぬまでに、新しいことがいくつできるか!最近の研究では、歳をとっても、脳のシナプスはつながりを強化、増加させることができると言われています。そのためには、新しいことにチャレンジする、繰り返しをする。そのことを知ってから、好奇心の強い私は勇気をもらいました。新しいアイテムとして、鉢植え、能のお稽古、俳句。今日も新しいことをするぞ、の毎日です。


仕事とプライベートの割合と、その融合性は?

仕事とプライベートを分けて考えたことがないのでわかりません。仕事をしているとき、プライベートなことを考えたり、したりするのは誰でも経験しているはずです。人は、曖昧で矛盾だらけの存在。キチンと分けようと思うと、そのことへの罪悪感が強くなり、仕事への影響が出やすくなる。私は、両立というより、そういうものだと思っているので、ストレスを感じないし、それでうまくいっているような気がします。


好きなことを仕事にできていると思う?その理由は?

仕事をしているうちに、それが好きになった、という感じですね。もちろん、すべてが好きなわけではありません。仕事にはいろんな要素があり、その中の楽しく思える部分を一生懸命にやる。その結果、好きになるというか、大事なことがわかるようになった感じですね。そうすると、仕事の悪い部分を改善したり、切り捨てたりできてくるので、仕事への満足度が上がったように思います。


ワーケーションはあり?なし?その理由は?

元々、出張などで外へ出ると、その前後で観光をしたりのんびりしたりしていました。仕事と遊びは、かなり相性がいいものです。遊んでいるとき、アイディアが生まれたりすることも多い。脳は楽しいと思うことを欲していますね、間違いなく。ワ―ケーションはビジネスから生まれた、企業にとって都合の良い言葉なので、意識しすぎると、かえって「遊ぶ仕事」の良さがなくなると思います。



関橋英作(せきはし・えいさく)

クリエイティブ戦略家


青森県八戸市生まれ。外資系広告代理店J・ウォルター・トンプソン・ジャパンで、コピーライターから副社長までを歴任。キットカットでは、受験生のお守りになったキャンペーンを展開し、カンヌ国際広告祭メディア部門のグランプリを日本初受賞。現在は、ブランディング戦略、広告戦略・企画・制作、地域再生、講演、セミナーなどの活動を行う傍ら、「地域の活性化なくして、日本人の幸福はない」の想いのもと、地域におけるブランディングに注力。著書は、「チームキットカットの、きっと勝つマーケティング」(ダイヤモンド社)。「ブランド再生工場―間違いだらけのブランディングを正す—」(角川SSC新書)など。



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